2017年11月14日

【ワイヤレスバーコーター】塗工のコツは?…「急いては事をし損じる」です。

当社ではアプリケーターの実験のお手伝いをさせていただいています。
「うまく塗れなくて困っている」「どういうアプリケーターを選んだらいいのかわからない」というお客様のために、実験のお手伝いをさせていただいています。
もし、お困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。
今回はその実験のこぼれ話です。

大手総合電機メーカーの技術者の方が当社に来られました。
粘度はおよそ1,000mPa/秒ですので、ちょうどはちみつくらいの粘度のほぼ透明な塗工液でした。

バーコーターを使って50μmくらいの比較的に厚く塗る、さらに5μm未満にごく薄く塗る

・・・というのが今回のミッションでした。全自動コーターにワイヤバーコーターを装着して、塗工速度を変えながら実験を繰り返しました。50mm/秒の塗工速度ではまったくダメ、徐々に遅くしていき、5mm/秒まで遅くしたら、何とか塗工液はフィルム状になってきましたが、それでもまだ安定しません。塗膜表面にくっきりとワイヤ跡が残ってしまいます。
ワイヤレスバーコーター01.jpg
塗面に光源を当てるとスジ状の模様がくっきりと見えます

実験のお手伝いをさせていただいて、気づいたことがあります。
それは多くの場合、ご担当の方が思われているより、適切な塗工速度はずっと遅い場合が多い…ということです。
ですから、もし塗工がうまくいかなかったら、とにかく遅くしてみてください。特に手で塗工している場合、遅いと疲れるので早くなりがちですが、「急いては事をし損じる」が鉄則のようです。
そこで、新しく開発したワイヤを巻かないワイヤレスバーコーターを試してみました。
ワイヤレスバーコーター02.jpg
左側がスパイラルバーコーター、右側のワイヤレスバーコーターの拡大画像です。

このワイヤレスバーコーターで塗工したところ、スジ状の模様が完全に消えました。
ワイヤレスバーコーター03.jpg
さらに、このワイヤレスバーコーターの4μm用で塗工したところ、本当にわずかですがスジ状の模様が見えました。
ここでも「急いては事をし損じる」…2mm/秒で塗工したところ、お客様も「本当に塗れてるの?」と思うほど、きれいに塗工できました。しかも、虹色の干渉縞が塗面に現れ、一同感動!です。


『ワイヤレスバーコーター』は弊社にて取扱い中です!
デモ用のバーもご用意しております。どうぞお気軽にお試しください。



適切なバーの選定などご相談もお気軽にお問い合わせください!
私たちが予想していた以上に、おもしろい特性を出してくれそうです。
続報を乞うご期待!

posted by COTEC(コーテック) at 19:00 | Comment(0) | 過去記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする