2018年05月02日

複層塗るのは大変!? AFAでバーコーターを回転させて塗工する特殊事例

銀インキを活用した導電性フィルムの研究開発
もともと弊社製品を色々購入して頂いるユーザーで電話の最中に相談を受けました。

困っていること:
含銀系インキを塗布して、その上に保護(コーティング)膜を塗ろうとしているのだが、
1層目の膜がデリケートすぎて、バーコーターで2層目を塗ると1層目が傷ついてしまう…
保護膜を塗るために保護する膜を傷つけるというのは本末転倒なお話ですね。
そして、ユーザーがバーコーター塗工の職人に聞いてみると
『そういときはバーコーターを回転させながら塗工するとうまく塗れるよ』
と聞いたそうで、そんなことができる卓上自動塗工機はありますか?

というご相談から始まりました。

塗工速度とバーコーターの回転数がリンクして塗工する…AFAでできるのかな?
img_20180502_01.jpg

AFAバーコーター専用ウェイトをはずした状態で走行したところ…

うまく回転しながらできました!!(笑)

AFA-Standardのバーコーターの固定の構造だったからできた事例ですね。 
実機のサンプルテストを実施頂きました。
※通常はバーコーター用ウェイトをのせて走行させますが、
2層目の塗工時はバーコーター用ウェイトをのせずに走行して塗工しました。

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【塗工条件】
・AFA-Standardマルチベースモデル+バキュームモデル+ガラスプレートモデル
・ワイヤレスバーコーター KCN-01M-400
             KCN-03M-400
             KCN-05M-400
基材:COPやPETフィルム
塗料:導電性のインク(低粘度)
乾燥後の目標膜厚:約100nm程度
塗工速度:10mm/s
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この前の展示会で挨拶に来ていただいて、現在もバンバン使っています!とうれしいお声を頂きました。
これからもお客様の『困った&大変』を解決できる提案ができるように、日々の気づきを大事にしていきたいです。
posted by COTEC(コーテック) at 19:00 | Comment(0) | AFA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2018年04月20日

EV/PHEV用パワーモジュール開発とAFA-Standaed(全自動アプリケーター) 大手自動車メーカーのモーター開発部署の導入事例

img_20180420_01.jpgEV・PHEV車種の増加や性能向上に向けて、自動車メーカーも競って研究開発を進めており、その分野は電池、モーター、コックピットまわりなど広範にわたっています。
今回AFA-Standaed(全自動アプリケーター)を納入させていただいたのは
大手自動車メーカー様のエンジン・モーター開発部署でした。

●本格的に研究開発を進めるにあたって、様々な条件での「膜づくり」を試すことのできる最高スペックの塗工機が必要になったとのことです。
自動車メーカー様のエンジン・モーター開発部署への納入事例は初めてのことだったので、
だめもとで用途をお聞きしてみたのですが、やはりというか当たり前ですが、
機密情報とのことで詳しいお話はお聞きすることはできませんでした。
ただし、塗布する基材や塗料の情報については少しだけお聞きすることができました。
営業戸村として「耐熱絶縁部材」の研究開発用途ではないかと推測しているところです。

●EV・PHEV系では、全個体電池開発のプロジェクトが立ち上がり、
それらの部署での使用頻度が急速に増大するのではという予測も流れています。
技術革新にともないAFA-Standaed(全自動アプリケーター)の関連市場もめまぐるしい速度で変化しています。

●今回は、新たな用途でのAFA-Standaed(全自動アプリケーター)可能性を秘めた事例ですね。
近未来の電気自動車開発にとっても、「均一な膜を塗る・作る」ということは重要な課題になりつつあります、
その研究開発の用途に合った提案ができるよう、日々、アンテナを張りながらコツコツ貪欲に勉強していきます。

●バードフィルム・アプリケーター×鉄板×ワニス(はちみつ程度以上の粘度)
img_20180420_02.jpg
※塗工イメージ
posted by COTEC(コーテック) at 16:08 | Comment(0) | AFA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2018年04月03日

カーボンロッド(高級釣り竿)の塗装材と品質管理への応用

複層塗工も『ワイヤレスバーコーターHシリーズ』と『超低速塗工』の組み合わせで、
きれいに塗工することができました。
img20180403_01.jpg

【課題解決とAFA採用ポイント】
img20180403_02.jpgこちらの釣り具メーカー様では、カーボンロッドに塗る塗料の品質管理・研究開発をされていますが、塗料の品質管理としては、同じ釣り竿でも色合が微妙に異なってしまうとクレームになってしまうとのことです。
…趣味のお客様の評価はどの世界はシビアですね!

今までは手動でバーコーターを引いていましたが、感覚的な管理になってしまい、いざクレームになったときに、どこに原因があったのか究明しにくい状況が続いていました。研究開発としては、最大5層まで積層させたいが、中粘度塗布液をワイヤバーコーターで塗工すると縦筋が生じていたとのこと。そもそも、バーコーターでの条件出しが無理なのではと、考え始めていたとのこと。デモで試したところ、通常のワイヤレスバーコーターでもうまく塗れず、10mm/sや5mm/sで塗工しても、若干の仕上がりムラが生じてしまっていました。

私もバーコーターでは無理なのかなと思っていたところ、ワイヤレスバーコーターのHシリーズで、1mm/sでの塗工を試してみたところ、きれいに仕上げることができました。
その他の条件でも色々試してみましたが、結局この条件以外ではうまく塗ることができませんでした(笑)。
手動では、いくら頑張ってもうまく塗れないのも無理ないですね…。
低速域で塗工すると、なぜうまくいくんだろう、と思われる方もいらっしゃるでしょう。

ところが、全てのケースで低速域での塗工が成果をあげられるわけではありません。逆に高速域でないと膜厚や仕上がりが安定しない事例も多々あります。
結局のところ、塗料の性質に合った塗工速度とワイヤレスバーコーターのタイプの選択を最適化すること最も重要なことです。

バーコーターによる塗工の適否を塗工液の挙動から考察する
【使用機器】
●AFA-Light ガラス装着モデル(1mm/sで塗工)
●ワイヤレスバーコーター
・KOSP-CN-40H 
・KOSP-CN-50H
・KOSP-CN-75H

【品質管理の用途】
基板:隠ぺい率テストチャート
塗料:中粘度〜高粘度塗布液

【研究開発の用途】
・基板:カーボン
・塗料:中〜高粘度塗布液
※2層〜5層

★様々な業界、用途での全自動フィルムアプリケーターの導入事例を紹介中です★

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◆コーテックで実際に試せます!『Try&Rent』◆
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全自動アプリケーター『AFA』やバーコーターのイノベーション『ワイヤレスバーコーター』の特徴は、
実際にお使いになられる塗工液や基材でテストしないと、評価しにくいものです。
そこで当社にて以下の対応をしております。

●試料お持ち込みによる高性能全自動フィルムアプリケーター『AFA-Standard』の
Tryサンプルテスト!
●コンパクト卓上自動塗工機『AFA-Light』の無料レンタル!
●ワイヤレスバーコーターの無料『Try』&『レンタル(Rent)』
※AFA-Standardの「Try」やAFA-Lightの『レンタル』時にも、ワイヤレスバーコーターやアプリケーターの貸出し対応も行っています。


1分でわかる!コンパクト自動塗工機『AFA-Light』の特徴
posted by COTEC(コーテック) at 20:00 | Comment(0) | AFA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする